2012年1月10日火曜日

景観被災調査の報告会

平成23年12月28日にこれまで調査してきた岩手県沿岸地域の景観資源被災調査の報告会を行いました。

陸前高田市気仙町の写真です。(上が被災前、下が被災後)このように、景観資源においてはまちなかの被災の度合いが大きいのが特徴でした。
また、いわて景観まちづくりセンタースタッフからの被災地レポートも行いました。
副理事長の渡辺敏男氏からは、三陸沿岸の高台移転の事例から、住まいの再建に対して地域が主体的に取り組む際にとても参考になるのでは、という事などが報告されました。
詳しいレポートは後日掲載いたします。

その後はささやかながら忘年会を開催いたしました。
東日本大震災があり大変な一年でした。会員の皆様大変お疲れ様でした。

1月以降も岩手県沿岸地域の景観形成の基本的考え方の議論、小規模漁村の景観まちづくり報告会などあります。今後もよろしくお願いいたします。

大船渡市三陸町吉浜根白地区のワークショップの概要

平成23年12月3日に大船渡市三陸町吉浜根白地区で行ったワークショップの結果です。



 大船渡市三陸町吉浜根白地区は漁業施設の再生、また集落内の一定の幅員を持つ道路の整備、段々に築かれている石垣の修理の必要性などが聞かれました。
また剣舞や御輿などの地域のお祭りがコミュニティを維持している面もあるけど、徐々に個人の生活優先の気配もあることなどが聞かれました。

釜石市唐丹町大石地区のワークショップの概要

平成23年12月3日に釜石市唐丹町大石地区で行ったワークショップの結果です。

唐丹町大石地区は地域が3つの神社に囲まれた(守られている?)地域であることがわかりました。また、防潮堤は整備せず、海が見える生活が良いとの声もありました。

釜石市、大船渡市の漁村の景観まちづくりWS

12月3日に釜石市と大船渡市で漁村集落の復興に向けた景観まちづくりワークショップを行いました。
 復興のスピードが優先されるなか、小規模漁村では、細やかな意見の聴取、地域性ぼ議論などがされにくい状況です。
 そこでいわて景観まちづくりセンターではふるさと景観や地域資源の観点から復興まちづくり、景観まちづくりについて議論しました。

 釜石市唐丹町大石地区では約半数の家屋が津波により被災しました。住民の方はほとんどが漁業従事者です。現在やっと共同操業で漁に出ることが出来るようです。このような状況では生活が大変だという意見が多く聞かれました。
 一方で、地域芸能の虎舞などの話では皆さん笑いながらお話したり、海からの大石地区の景観はすばらしいとの意見も聞かれました。


 大船渡市三陸町吉浜根白地区では地形が高台にあり、漁港施設以外の被災は免れた地域です。しかし、一見外部から見ると美しいと思う、斜面に並ぶ住居は石積みが崩れるなどの恐れがあることや、災害時のエネルギーの供給に対する課題なども聞かれました。

小規模漁村に住む方々の復興に向けての一助になればと思います。